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【徹底解説】英国貴族はなぜキュウリのサンドイッチを好んだのか?
photo:ケントデリのスリーティアーズphoto by:kent_deli 本格的な英国式アフターヌーンティーによく登場する、キュウリのサンドイッチ。その名も『キューカンバーサンドイッチ』キューカンバーサンドイッチは、スライスしたきゅうりをパンに挟む、非常にシンプルなサンドイッチです。 日本のサンドイッチで具材がキュウリだけというのは、あまり見かけませんね。ハムとキュウリ、トマトとレタスとキュウリなど、キュウリはどちらかというと脇役的な存在です。 では、なぜイギリスではキュウリが主役の『キューカンバーサンドイッチ』があるのでしょう。ここでは『キュウリ』について、イギリスの貴族が愛した『キューカンバーサンドイッチ』について、そして 超簡単!『キューカンバーサンドイッチ』のレシピをご紹介します。 キュウリの発祥とその歴史 シッキム地方(Sikkim) キュウリの発祥は、ネパールとブータンの間
2023.2.27 -
【プロの解説】価格高騰!?人気のミッドセンチュリー家具
ERCOL社、当時のカタログ写真 ここ十数年で、人気の高い北欧ヴィンテージ家具やデザイナーズ家具が現地でみつからなかったり、価格が数年前より上がったりとバイヤーを悩ませています!英国の北欧デザイン家具も同様で、なかなか難しい買付けが続いています。 ミッドセンチュリー家具と、1960年代の英国家具状況を探っていきましょう。 ミッドセンチュリー家具とは? ミッドセンチュリー(Mid‐Century)とは、その名のとおり20世紀中頃を指し、その当時に製作された家具を総称して「ミッドセンチュリー家具」と呼びます。 この頃、デンマークなど北欧では有機的なデザインのシンプルな家具が製作されました。そのスタイルが世界的な流行となり、1960年代頃には各国の家具メーカーで次々と似たデザインの家具が製作されていきます。 英国では、50年代からスカンジナビア家具が大量に輸入され始めました。それらは洗練されたデ
2023.2.24 -
【英国音楽コラム】実は知られてない?!イギリスの音楽学校事情
英国音楽コラム第4回【イギリス音楽のルーツ】 皆様、こんにちは。今日のブログは、【イギリスの音楽の話】を紹介していきます。 本日のテーマは【イギリスの音楽学校】 イギリスは教育形態がしっかりと確立され、音楽学校に音楽院、また、100以上ある国立学校のほとんどに音楽部があるほどに音楽の教育文化が強く根付いているイギリス。 日本人が音楽留学をしたりするほど人気なんだそうです。 今までは有名なアーティストを中心にお話してきましたが、今回は音楽学校についてざっくり紹介していきます。 芸術と暮らす毎日 ヨーロッパには様々な音楽文化があり、音楽の名門といえばチェコやドイツなどがとても有名です。 その中でもイギリスは教育形態がきちんとあり、音楽や芸術に対するハードルがすごく低く、みんなが生活の一部として緒に過ごしている背景が影響しているようです。 例えば、公立の小学校なら音楽の授業でバイオリンやフルート
2023.2.23 -
【英国朝食の定番】イギリス人の大好物!イングリッシュブレックファーストの肉とは~ソーセージ
バラエティー豊かなおかずがワンプレートを彩るイギリスの朝食。普段日本では見かけない食材を毎週1種類ずつご紹介していきます。Vol.4です。 イギリスのソーセージの食べ方と種類 photo by:The English Breakfast Society 先週はバックベーコンについて紹介しましたが、今回はイギリスのソーセージについてご紹介します。 イギリスは歴史あるソーセージ食の国であり、全国で400種類以上のソーセージが生産されているといいます。 朝食のフルイングリッシュブレックファーストでは、ベーコンに加えソーセージもつくのですが、 イングリッシュ・ブレックファストを食べないときも、ソーセージは他の調理方法でよく口にします。 たとえば、庶民的な食事の代表といえる「バンガーズ・アンド・マッシュ」。マッシュポテトと一緒にグレイビーソースをかけて食べます。ベーカリーには必ず「ソーセージロール」
2023.2.22 -
【英国菓子レシピ】ピーカンナッツ&チョコチップスコーンの作り方-ケントデリ監修
アフタヌーンティーの代名詞 スコーン ケントデリのアフタヌーンティーphoto by:kent_deli 2021年頃から、アフタヌーンティーを楽しむ活動「ヌン活」が女性を中心にブームになっています。旅行に行けない、遠くへ行けない等の状況が続いたコロナ禍において、身近な場所でオシャレをして少しリッチな気分を楽しむことができる、自分へのご褒美として、アフタヌーンティーの人気は広がりました。 アフタヌーンティーのブームが拡大するとともに、スコーンの人気も沸騰し、例えばスコーンの専門店が続々とオープンしたり、スコーンレシピを紹介する料理本が本屋の平台に並ぶなど、スコーンへの関心も広がっています。 bannock バノックphoto by:Orkney Bere Bannocks photo © Copyright Victoria Dixon そもそもスコーンとは、スコットランド発祥の「バノック
2023.2.20 -
【プロの解説】アンティーク家具の猫脚とツイスト脚
実は猫ではない!? カブリオールレッグとは? S字の美しい曲線を描く家具の脚は 一般的に「猫足」と呼ばれていますが、正式には「カブリオールレッグ」という名称があります。語源はフランスの舞踏用語で使われる「飛び跳ねる」「弾む」といった意味の「Cabriole」が由来とされ、この「Cabriole」の語源はイタリア語の「Capriola」で、山羊が飛び跳ねることを意味します。 猫ではなく山羊が由来だったんですね!紀元前の古代エジプトは箱から始まる家具の原点とも言える地域で、猫と人間が暮らし始めた最初でもあり、由来も含めて猫足だと思っていました… ちなみに、部位の名称として、脚の付け根から足首までを「レッグ」と呼び、足先は「フット」と呼びます。 ↑ シンプルでも美しいクイーンアンチェア 英国へは17世紀末にはデザインとして渡ってきていて、アン女王の時代であるクイーンアン様式を代表するデザインとな
2023.2.16 -
【英国朝食の定番】イギリス人の大好物!イングリッシュブレックファーストの肉とは~ベーコン
バラエティー豊かなおかずがワンプレートを彩るイギリスの朝食。普段日本では見かけない食材を毎週1種類ずつご紹介していきます。Vol.3です。 イギリスのベーコンの歴史と風習 photo by:The English Breakfast Society フル・イングリッシュ・ブレックファストは、英国の伝統的なバックベーコンがなければ始まりません。 産業革命以前のイギリスでは、ベーコンは地元の農家で伝統的に生産されていました。また、家庭で生産することもごく一般的で、都会に住む人たちも地下室で豚を飼う(1930年代に禁止されるまで)ほど、多くの人が栄養補給のために豚を飼育していました。 サクソン時代からイギリス人はベーコンの材料として豚を自家繁殖させており、豚の繁殖は季節的な伝統行事でした。 豚は春に生まれ、夏に育ち、秋にどんぐりを食べて太り、冬になると殺されて家族の肉となる。ベーコンは各家庭で秘
2023.2.15 -
【英国流バレンタイン】イギリス人の愛のかたち
英国音楽コラム第4回【イギリス音楽のルーツ】 皆様、こんにちは。毎週火曜日のブログは、【イギリスの音楽の話】を紹介していきます。 本日のテーマは「イギリスのラブソング」 本日2月14日はバレンタイン。日本では女性から男性へ愛を込めてチョコレートを渡す文化があり、学生の頃は、朝から男子がそわそわして靴箱や教室の机をチェックする・・・なんてこともありますよね。 最近では、女性から女友達へ配る友チョコ、恋人ではない異性に配る義理チョコ、自分へのご褒美でチョコを買う方もいるみたいですね。 様々なかたちがある日本のバレンタイン事情ですが、イギリスではどうなのでしょうか。 イギリスではメジャーなラブソングと交えながらご紹介していきます。 イギリスのバレンタインの歴史 イギリスでも2月14日は「愛とロマンスの日」と呼ばれ、バレンタインを行うようです。 ですが、日本とちょっと違うのはカードや花束を添えてチ
2023.2.14 -
【英国チーズの老舗】PAXTON&WHITFIELD イギリスチーズの専門店 パクストン&ウィットフィールド
PAXTON&WHITFIELD London Jermyn Street (2022年7月撮影) イギリスでは知らない人はいない、と言われるほど有名なチーズ専門店 PAXTON&WHITFIELD(パクストン&ウィットフィールド)。1797年の創業以来、長きにわたりロイヤルワラント(王室御用達)のステータスを取得しており、イギリスで最も長い歴史を持つ、老舗チーズ専門店です。 ケントストアのバイヤーも、アンティーク家具・雑貨の買い付けに渡英した際は、必ずといっていいほど立ち寄る店です。 ここでは、パクストン&ウィットフィールドの歴史と、2022年7月にケントバイヤーが訪れた際の記録と共にご紹介します。 paxton&whitfield パクストン&ウィットフィールドの歴史 イギリスの牧場風景 パクストン&ウィットフィールドの歴
2023.2.13 -
【徹底解説】スコットランドの最北で生まれたフェアアイルニットとは
今回は、前回お伝えしたアランニットと並び、イギリスの伝統的なニット、フェアアイルセーターについて解説いたします。 【羊の島】シェットランド諸島とフェアアイル スコットランドの上には、まずオークニー諸島という島々があります。シェットランド諸島にあり、北海に面しています。最大の島はメインランド島で、ほかに15の有人島があります。なんと、石器時代より人が定住し、古くにはスカンジナビア、特にノルウェーの影響を受けていたそうです。 15世紀まで島々はスコットランドの一部ではなく、1707年にグレートブリテン王国の一部となりました。ヴァイキングを称える火祭りのウップ・ヘリーアーというノース人文化、フィドルなどのケルト音楽などのスコットランド文化の両方がミックスされています。そして、フェアアイルはスコットランドの北、シェットランド諸島はフェア島で400年以上編み続けられているニットモチーフをいいますが、
2023.2.10 -
【プロが伝授】アンティーク家具の塗装修理とお手入れ
アンティーク家具 基本のお手入れ アンティーク家具のお手入れは、基本的に乾拭きです。乾いた布を使って磨き込む事で、自然の光沢が甦ってきます。 つい 水拭きをしたくなってしまいますが、アンティーク家具の塗装は水分に弱い特性がありますので注意しましょう! ケントストアで取り扱う、マイランズ社のアンティーク家具専用WAXを使用してお手入れをしていただくと、 撥水や保湿などアンティーク家具が嬉しい効果が得られ、シェラックニス独特の光沢をより永く保ちます! 磨き込む事で、美しい自然の光沢が甦ります! アンティーク家具 塗装の特性 アンティーク家具の塗装はシェラックニスが基本ですが、塗装工程や現代の塗料との違い等もご説明していきます! 【アンティーク家具の塗装工程】 かなり簡潔になってしまいますが… ①オイルステインで下地の着色 ②シェラックニスでコーティング(塗膜を作ります) ③アンティーク家具専用
2023.2.9 -
【英国朝食の定番】イギリス人の大好物!イングリッシュブレックファーストのキノコとは~マッシュルーム
バラエティー豊かなおかずがワンプレートを彩るイギリスの朝食。普段日本では見かけない食材を毎週1種類ずつご紹介していきます。Vol.2です。 ‘Breakfast is most important meal of the day’「朝食は1日の中で最も重要な食事」 「ニンジンを食べると夜目が利く」「行儀の悪い子供にはサンタはおもちゃを持ってこない」など、昔からよく言われる言葉に、 「朝食は1日の中で最も重要な食事」というものがあります。 体は夜間、成長や修復のために多くのエネルギーを使っています。バランスの取れた朝食を食べることで、夜通し使われたタンパク質やカルシウムを補充し、 脳のエネルギー源のブドウ糖を朝食でしっかり補給し、脳とからだをしっかり目覚めることにより朝から勉強や仕事に集中できるようになります。 朝食は一日を活動的にイキイキと過ごすための大事なスイッチなのです! 二日酔いには
2023.2.8
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