【徹底解説】エドワーディアン様式 家具の特徴
63年間にわたり女王として君臨し、英国の黄金期を築いたヴィクトリア女王。 ヴィクトリア女王の跡を継いだのは、ヴィクトリア女王の長男”エドワード7世”です。エドワ・・・
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63年間にわたり女王として君臨し、英国の黄金期を築いたヴィクトリア女王。
ヴィクトリア女王の跡を継いだのは、ヴィクトリア女王の長男”エドワード7世”です。
エドワード7世が、国王に即位した時の年齢は、御年59歳。在位期間がわずか10年と短いですが、エドワード7世の在位期間(1901~1910年の間)に流行した家具のスタイルを『エドワーディアン様式(Edwardian)』と言います。
曲線的で華やかなデザインのヴィクトリア様式の家具に対し、エドワーディアン様式の家具は、スッキリとシンプルなデザインが多いのが特徴です。
ここでは、『エドワーディアン様式 』の家具デザインについてご紹介します。
エドワード7世とは
ヴィクトリア女王の長男として誕生した”エドワード7世”は、長い皇太子時代を経て、1901年に即位しました。
エドワード7世は、皇太子時代より、スキャンダルを立て続けに起こし『不肖の息子』と呼ばれていたそうです。
そのような息子を、何とか落ち着かせるため、母であるヴィクトリア女王は、デンマークの王女で、美貌で名高い”アレクサンドラ王女”と結婚させます。
美しい妻を得て、3男3女に恵まれたエドワード7世でしたが、素行の悪さは変わらなかったようです。ちなみエドワード7世が最も愛した愛人”アリス・ケッペル”は、現在のイギリス王妃カミラ妃の曾祖母だそうですよ。
一方、政治面では語学が堪能で、外交問題に関心が深くヨーロッパ各地を歴訪し『平和王:ピースメーカー:』と呼ばれるほどヨーロッパの平和のために尽力しました。
また、1902年、日本初の軍事同盟である「日英同盟」を締結するなど、英国の国際的地位の向上に努めました。エドワーディアン様式 家具の特徴
スペードレッグ
エドワード7世の治世に流行した『エドワーディアン様式』
すっきりとしてシンプルなデザインが多いのが特徴です。その中でも、繊細で美しい”スペードレッグ”のデザインが多く使われています。
上部から下部にかけて、強度に支障がでないギリギリのラインまで脚が細くなっていくデザイン「テーパードレッグ」
そのテーパードレッグの脚先に、トランプのスペード(♠)が逆さまになったようなデザインが施されている装飾デザインのことを「スペードレッグ(スペードフット)」といいます。ストリンギング(線象嵌)
ストリンギング(線象嵌)は、象嵌(インレイ)装飾の一つで、細い線状の溝を彫り、その溝にサテンウッドや黒檀などの木材を”糸状”にしたものをはめ込み、文様や文字を表現する技法のことです。
シンメトリー
左右対称のシンメトリーで、なおかつ直線的なデザインがエドワーディアン様式の特徴です。
そもそも「シンメトリー」とは、古代ギリシア語の「シュンメトリア(symmetria)」が語源です。
古代ギリシャでは、左右対称で合理的な幾何学性のあるものに、古くから価値が見出されてきました。
「シンメトリー」は、美しさの基本である宇宙的調和・安定・合理性を意味し、事物の大きさがある共通の尺度で測り切れる状態や、さらにある基準に対して一定の比例を保つこととされ、エドワーディアン様式の家具に取り入られました。ケントストアが取り扱うエドワーディアン様式の英国アンティーク家具
ディスプレイキャビネット
ウォルナットの木目とテーパードレッグ、象嵌が施された優美なディスプレイキャビネットです。
背板はバラのチュールレースのジャガード織生地に張り替えております。
繊細な象嵌細工に心が奪われる逸品です。ディスプレイキャビネット
直線的なフォルムが美しいディスプレイキャビネットです。
スペードレッグと繊細に施された象嵌がとても印象的です。デスク
英国アンティークのデスクです。
お仕事や勉強用のデスクとしてはもちろん、ショップのディスプレイなどさまざまな用途にご使用いただけます。ホールチェア
こちらは、1900年に製造された英国王侯貴族が自らの威厳と格を誇示するためにホール置いた、ホールチェアです。
透かし彫り施した背板が特徴です。 特に花瓶を模したデザインが大きく施されているのが特徴的です。また脚にも装飾施されてる贅沢な作りのホールチェアです。インレイド トレイ
英国アンティークのトレイです。
作られたのは、1910年代。
天板に施された象嵌がとても美しいデザインです。
円を描くように装飾されたストリンギング(線象嵌)が大変美しいトレイです。【徹底解説】ヴィクトリアン様式 家具の特徴
エドワード7世の母であるヴィクトリア女王。
ヴィクトリア女王は、1837年に18歳にして女王に即位します。
その後63年間にもわたり、大英帝国の女王として、イギリスを世界の強国に成長させました。
ヴィクトリア女王の統治下(1837年~1901年)の建築物と家具のデザインを『ヴィクトリア(ヴィクトリアン)様式』といいます。
『ヴィクトリアン様式』の家具デザインについてのブログ記事はこちらをご覧ください。【徹底解説】ジョージアン様式 家具の特徴
1714年。ステュアート朝の最後の女王”アン女王”の崩御後、ドイツから迎えられた”ジョージ1世”が王位を継承し、グレートブリテン王国の国王として即位しました。
これが1901年まで続く”ハノーヴァー朝”の始まりです。
ヨーロッパの列強国の中で、芸術面・文化面で遅れをとっていたイギリスですが、ここにきて、家具生産の黄金期を迎えます。
ジョージ1世、ジョージ2世、ジョージ3世による治世の時代(1714年から1820年頃)における建築やデザインの様式を『ジョージアン様式』といいます。
『ジョージアン様式』の建築物と家具のデザインについてのブログ記事はこちらをご覧ください。商品に関すること等、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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