【徹底解説】バーレイ食器の人気柄
世界で唯一の「銅版転写」という装飾工程をおこなっている『バーレイBurleigh』。「銅板転写」は、かつて陶器業界で広く使われていましたが、高度な技術、多くの時・・・
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世界で唯一の「銅版転写」という装飾工程をおこなっている『バーレイBurleigh』。
「銅板転写」は、かつて陶器業界で広く使われていましたが、高度な技術、多くの時間を必要とするため、現在、銅板転写の方法で陶器を作っているのは、バーレイただ一社だけです。バーレイ(Burleigh)は、イギリスのストーク・オン・トレント(Stoke-on-Trent)にある170年続く工場『ミドルポートポタリー』が老朽化し、改修工事を行うのには、経済的に困難であったことなどから、一時、倒産の危機に陥りました。
しかし、2011年、チャールズ国王(当時:The Prince of Wales)の慈善団体「The Prince’s Regeneration Trust」が、生産継続のための支援をしたことで、バーレイは、工場、地元の雇用、そして職人技を守ることができました。バーレイの絵柄の素晴らしさ、170年変わらず熟練の職人の手で一つ一つ丁寧に作られている陶器は、最注目され、その希少性からも世界中で人気を博しています。
ここでは、バーレイの美しい絵柄をご紹介します。
※バーレイ歴史と、バーレイの製造工程、そして2022年10月にケントバイヤーがイギリスのバーレイ工場『ミドルポートポタリー』を訪れた際の記録を紹介したブログ記事はこちらをご覧ください。↓
Blue Calico:ブルーキャリコ
バーレイ(Burleigh)の代表的作品『ブルーキャリコ(Blue Calico)』
ブルーキャリコの誕生は、あるアメリカ人男性がきっかけでした。
アメリカの代理店に勤めていた彼は、古い花柄(Prunusプルナス)の生地の切れ端を持ってイギリスのバーレイにやってきます。
彼は、「この古い花柄のデザインは陶磁器に素晴らしいデザインをもたらす!」と提案します。
バーレイのデザイナーは、この古い花柄を基に、1960年代の流行やスタイルを取り入れた柄を制作することになりました。
そして、1968年2月1日、パターン番号9086としてバーレイのパターンブックに掲載されました。ブルーキャリコのブルーは、インディゴ染料からインスピレーションを受けているそうです。
ブルーの豊かな色調とスクロールする花のデザインは、カジュアルな家庭の食卓にも、特別な日の食卓にもマッチし、今ではバーレイを代表するパターンになっています。Dove Grey Calico:ダブグレイキャリコ
バーレイ(Burleigh)の代表的作品ブルーキャリコ(Blue Calico)の絵柄は、ブルーの他にも、レッド、ピンクなどの色違いがあったり、 イエローなど特別色が期間限定で販売されたりします。
2016年に販売された『ダブグレイキャリコ(Dove Grey Calico)』は、平和の象徴である「ハト」のように優しくて上品な雰囲気な色に仕上がっています。
ダブグレイとは、鳩の羽のような紫みの灰色のことをいい、日本では、鳩羽色などと表現されます。Asiatic Pheasants:アジアンティック フェザンツ
『Asiatic Pheasantsアジアンティック フェザンツ』は、1862年に誕生したデザインです。
現在は、グリーン、ピンク、ブルーが販売されていますが、1800年代後半には、紫や黒など幅広い色で展開されていました。フェザンツとは、コウライキジ(高麗雉)のことをいいます。
コウライキジは、主にユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道と対馬に生息します。キジは、オスは勇敢でメスは母性愛の象徴であることなどから、日本の国鳥になっています。
コウライキジが、陶磁器の絵柄として使われるようになったのは、1830年代頃、イングランドの典礼カウンティであるスタッフォードシャー(Staffordshire)が始まりと言われています。
これまで少なくても、60ものポタリーがコウライキジを使ったデザインの陶磁器を製造してきましたが、バーレイの創業者ウィリアム・リー(William Leigh)の以前の勤務先が、この柄を製造した最初の工場であるといわれています。コウライキジと併せて描かれている花は”牡丹”の花です。
牡丹は、中国の国花です。
一輪でも豪華に咲くため「百花の王」「富貴花」と呼ばれ、富貴の象徴とされてきました。
日本でも、奈良時代に中国から伝わりますが、たいへん高貴な花とされ、着物の文様、陶磁器の絵柄、家紋にも使われています。
イギリスでは、牡丹はピオニーと呼ばれ、とても愛されている花です。アジアンティック フェザンツは、キジとボタンという高貴な組み合わせ、美しいデザインから、イギリスでは結婚式に使用されたり、出産のお祝いとしても利用されるそうです。
Regal Peacock:リーガルピーコック
『ブルーリーガル・ピーコック』は、1913年に発売されました。
ブルーリーガル・ピーコックは、東洋と中東の寓話を組み合わせたデザインで、「王を選ぶ」ための鳥の議会の物語がそれぞれの陶器に描かれています。1913年、”ストーク・オン・トレント”のキングス・ホールで展示会が開催されました。
展示会にご来賓された、イギリス国王ジョージ5世の王妃メアリー王妃は、バーレイのブルーリーガル・ピーコック・コレクションのデザインに感嘆します。
その影響もあり、ロンドンにある老舗百貨店「ハロッズ」など、世界の高級店で取り扱われるようになったのです。
それ以来、多くの人々を魅了してきたシリーズです。
このコレクションは一時期廃盤になっていましたが、2013年に復活しました。ブルーリーガルピーコックの人気の高さから、4年後には、モダンなエッジを加えた「Black Regal Peacock」デザインがリリースされました。
Green Prunus:グリーンプルナス
プルナス(Prunus)とは、スモモ属の桜のこと。
プルナスの花、芽、葉が美しく絡み合ったパターンです。
『グリーンプルナス』は、バーレイ史上はじめて、ブリティッシュグリーンを使用したでデザインです。
大胆なようでいて、はかなげな表情もあり、深みのあるグリーンがシックな印象を与えています。Blue Willow:ブルーウィロー
世界中にコレクターがいるウィローパターン。
18世紀の終わりの1780年ごろからから 世界中でさまざまな窯が作り出しました。
ウィローパターンは、中国の古い恋物語が描かれているといわれていますが、実際のところは、起源がいつ、誰によって始まったのか? お皿が先か?物語が先にあったのか? すべてが謎に包まれています。
ただ、今なお作られていることから、ミステリアスさも含めて、多くの人々の心をつかんでいる絵柄です。ウィローパターンについての歴史と秘められた悲しい恋の物語のブログ記事はこちらをご覧ください。↓↓
ケントストアが取り扱うバーレイアイテム
ケントストアでは、バーレイ社のさまざまなテーブルウェア、キッチンウェアを取り扱っております。
また、バーレイのブルーキャリコの生地を使って作りました、世界に一つだけのベントウッドチェアもご用意しております。バーレイの代表作「ブルーキャリコ」シリーズは、常設で展示販売しております。
バーレイの商品を常時販売しているのは、首都圏では、ケントストア東京目黒店のみです。
また静岡県では、ケントストア静岡本店のみです。
ぜひお手に取ってご覧ください。ブルーキャリコ以外のシリーズも、お買い求めいただけます。
エプロンやティーコージー、エコバッグ、ペーパーナプキンなどなど・・・
たくさんのバーレイ雑貨もご用意しております。
ぜひこの機会に、イギリスの伝統を生活の一部に取り入れてみてはいかがですか。商品に関すること等、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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