【プロの解説】価格高騰!?人気のミッドセンチュリー家具
ここ十数年で、人気の高い北欧ヴィンテージ家具やデザイナーズ家具が現地でみつからなかったり、価格が数年前より上がったりとバイヤーを悩ませています!英国の北欧デザイ・・・
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ここ十数年で、人気の高い北欧ヴィンテージ家具やデザイナーズ家具が現地でみつからなかったり、価格が数年前より上がったりとバイヤーを悩ませています!英国の北欧デザイン家具も同様で、なかなか難しい買付けが続いています。
ミッドセンチュリー家具と、1960年代の英国家具状況を探っていきましょう。
ミッドセンチュリー家具とは?
ミッドセンチュリー(Mid‐Century)とは、その名のとおり20世紀中頃を指し、その当時に製作された家具を総称して「ミッドセンチュリー家具」と呼びます。
この頃、デンマークなど北欧では有機的なデザインのシンプルな家具が製作されました。そのスタイルが世界的な流行となり、1960年代頃には各国の家具メーカーで次々と似たデザインの家具が製作されていきます。
英国では、50年代からスカンジナビア家具が大量に輸入され始めました。それらは洗練されたデザインで人気でしたが、輸入品のため高価なものでした。このため、多くの英国家具メーカーがこぞってスカンジナビア風家具を作り始めます。いい意味で英国家具メーカーが製作するスカンジナビア風の家具は特色が出てくるのです。
輸入されたスカンジナビア家具は、チークやローズウッドの突板が張られている物が多かったのに対し、英国の商品は無垢材を使用する頻度が比較的高い傾向がにあります。オーク材はもちろんですが、この年代はエルム材も多用されています。塗装はオイル仕上げとラッカー塗装の2つが主となります。
英国の服飾デザイナー「マーガレットハウエル」が、ERCOL社に60年代家具の復刻版を製作依頼し、販売したことから再び人気が出始めました。マーガレットハウエル自身が幼い時に使用していた「学校の椅子」が理由と言われています。
英国の2大ブランド、ERCOLとG-PLAN
英国ミッドセンチュリー家具の代表格としてERCOLとG-PLANが挙げられます。
この2大ブランド家具が現在、日本だけでなく世界中で北欧人気が再熱しており、英国での現地価格が早いペースで高騰しています。特に人気のデザインやシリーズだと、現地でも探すのが困難な状況が続いていて、ここ数年で倍以上の価格高騰ぶりです!
日本でも、ここ数年は値上げの兆しがありますので、購入するなら今かも!?ERCOL(アーコール)とは
イタリア生まれの家具デザイナー「ルシアン・アーコラーニ」は、ロンドンへ移住後に1920年アーコール社を設立しました。
エルム材を使用し、蒸気を利用したウィンザーチェアの大量生産に成功します。1963年には、スタッキングチェア(積み重ねられる椅子)が、英国国内のスクールチェア(学校の椅子)として採用されます。その後も人気のクエーカーチェアやゴールドスミス、スタジオカウチなど送り出し、現在でもアーコール社は現存していて、日本で新品の購入も可能です。
生産時期により、背中のスポーク本数の違いや座面のデザイン違いなどがあるヴィンテージチェアは、コレクターがいるほどに、日本でも大人気です。デザインはもちろん、実際の座り心地も計算されているので実用度も人気の理由です!
G-PLAN(ジープラン)とは
G-PLANは、1898年創業の英国家具メーカー「E・GOMME社」が発表した家具のブランド名です。
1960年代に、デンマークの家具デザイナーを迎え入れて、北欧スタイルの家具(G-PLAN)をデザインします。人気のシリーズ「フレスコ」などは、世界でも販売され人気を確立しています。ガラストップの丸いコーヒーテーブルや、シンプルなラウンドダイニングテーブルなどは現在でも買付けが難しく、価格も高騰しているアイテムです。
ケントストアでは、1930年代頃の英国アンティーク家具を中心に、1900年以前の家具も多数取り扱っています!
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